下痢でお困りの方へ
水のような便が出たとき、なんとなく気にしながら、すぐに医療機関を受診するという人はそう多くありません。
実際に、一回きりであったり、数日以内に治まる下痢が大半です。しかし、下痢が続く、頻繁な下痢で日常生活に支障をきたしているという場合には、病気を疑う必要があります。また、下痢と便秘が交互に現れる場合も要注意です。
「下痢が治まった」と安心して受診せずにいたら、実は過敏性腸症候群だった、というケースがあります。
下痢が何日も続くとき、下痢と便秘が繰り返されるとき、下痢以外の気になる症状があるときには、さくら通り循環器消化器内科にご相談ください。
下痢が続く原因
暴飲暴食をしたわけでもないのに下痢が続く――。
そんなときに最初に思い浮かぶのは、ストレスかもしれません。実際に、ストレスを原因として常に下痢気味であるという方もおられます。 しかし、もちろんストレス以外にも、大腸の病気、食中毒などを原因として下痢が続くことがあります。「ストレスが原因だ」と決めつけてしまうと、病気の発見が遅れることになります。
下痢が続くときは、ご自身で判断するのではなく、必ず医師の診断を受けて治療・対応するようにしましょう。
長引く下痢は病気が隠れているサインかもしれません
下痢が長引いたり、何度も繰り返し起こる場合には、病気が隠れている可能性を疑いましょう。 近年若い方のあいだでも増えている過敏性腸症候群も、下痢症状を伴う病気のうちの1つです。その他、感染性腸炎、潰瘍性大腸炎、大腸ポリープなども、下痢を引き起こす病気です。
感染性腸炎
ウイルスや細菌などに感染することで生じる腸の炎症です。
下痢の他、吐き気・嘔吐、発熱、血便などの症状を伴います。
過敏性腸症候群
ストレスなどを原因として、腹痛や腹部不快感などが3ヵ月以上持続している病気です。下痢型、便秘型、下痢便秘型(下痢と便秘が交互に現れる)があります。
潰瘍性大腸炎
大腸の粘膜に慢性的な炎症が起こる病気です。遺伝子異常などとの関連が指摘されていますが、はっきりとした原因は分かっていません。
下痢の他、血便、腹痛、体重減少、めまい、動悸、息切れなどの症状を伴います。これらの症状が改善されても、再発を繰り返すことがある点が特徴です。
大腸ポリープ
食生活の欧米化などによって、誰にでも起こり得る大腸のポリープです。
多くは無症状ですが、下痢、血便などの症状が見られることがあります。
コロナウイルスと下痢が続く関係について
新型コロナウイルス感染症の症状として、下痢が数多く確認されています。
日本消化器病学会もホームページにて、「明らかな誘因のない4~5日続く下痢等の消化器症状」を“留意点”として示しています。 その他、発熱、息苦しさ、倦怠感、明らかな誘因のない味覚・嗅覚異常と併せて、これら症状が患者様ご自身で認められる場合には、ご予約の際にお伝えいただきますようお願いします。
腹痛がなく、下痢が続く原因
腹痛がないのに下痢が続くという場合には、過敏性腸症候群の可能性を考慮して診療します。
過敏性腸症候群の原因は、未だはっきりと解明されていません。しかし、生活習慣の改善によって、症状をコントロールすることが可能です(必要に応じて薬物療法も併用します)。
アルコールを控え、規則正しく食事を摂り、十分な睡眠をとりましょう。また、ストレスをうまく解消することも重要です。もちろん、これらの治療は、必ず医師の診断・指導を受けた上で取り組むようにしましょう。